かなり以前の「釣りの入門書」などを読みますと、防波堤に入っているテトラポットの穴釣りで、ビギナーでもカサゴの数釣りができるようなことを平気で書いていますが、現実は全くそうではありません。
ほとんど誰も釣りをしない離島のテトラだとか、危険なために立ち入り禁止になっている防波堤のテトラだとか、限られたところでしかカサゴを釣るのは簡単ではないのです。
と、云うよりも、簡単に釣れるために、先客が釣ってしまうと、その後はほとんど釣れなくなるという魚なのです。
しかも、大きな個体から釣れることが多く、残っているのは10センチ程度の小さな個体が多いのです。
成長スピードが遅く、次から次に次の魚が入っているというような回遊魚でもないので、一度釣られると場荒れして、さっぱり釣れなくなることが多いのです。
20センチぐらいになるのに5~6年もかかるのが特徴で、一度場荒れするとなかなか大きな個体が釣れないのもカサゴ釣りの特徴です。
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カサゴの生態と食性
カサゴは、基本的に夜行性の魚です。
夜行性をはき違えて、テトラから昼間釣れたり、岩場でも昼間釣れるので、夜行性の魚ではないと頑なに言い張る方もおられますが、同じ釣り場で昼と夜に竿を出してみるとすぐに分かるはずです。
昼間は全く魚がいなかったような場所も、夜になるとカサゴが次々に釣れたりするのです。
特に多くの釣り人が足繁く通う釣り場などでは、夕マズメぐらいでは一切釣れず、本当に真っ暗になって人気がなくなった時間帯から食い気が立つことが多いのです。
このナーバスさは、メバルやクロダイやスズキの比ではないほど臆病です。
カサゴは日中は穴ポコや防波堤の隙間などに入っていて、薄暗くなるとそこから出てきて捕食する習性があります。
エサは、カニやエビなどの甲殻類、アオイソメなどの虫類はもとより、貝類や小型の魚、サンマの切り身やイカの切り身なども食べます。
ワームや人工のパワーイソメなども食べますが、防波堤で釣れるカサゴは、船釣りなどでの釣れ方と違い用心深いアタリ方をすることが多いのです。
カサゴを防波堤から狙う時の場所
カサゴを狙う時はテトラなどからの穴釣りが鉄板です。
上の画像のようなワリと小型で角ばってフラットなテトラは安全ですし、足がなかなか疲れにくいのですが、下の図のような巨大な丸い形のテトラの場所は非常に危険を伴います。
巨大な丸い形のテトラは、非常に危険なだけではなく、モノは良く落としますし、足腰の疲労度も尋常ではないために、出来ることなら釣りをしないことをおすすめします。
冗談抜きで、死亡事故や骨折や歯を折ったなどと言う話が絶えません。
特に夜のテトラからの穴釣りは、よほど熟知していても、回避したほうが得策です。
それよりも私が良く狙う場所は、下記のような漁港の船溜まりです。
ロープが張り巡らしてある漁港の船溜まりは、ビギナーはハリが引っ掛かったり、ポイントを正確に狙えないので、ほとんど竿を出しません。
ベテランもこういう場所は釣りづらいので好き嫌いがありますが、短い竿で30センチ間隔ぐらいで丁寧に海底から水深数十センチぐらいを探りますと、案外いい釣果に恵まれます。
仕掛けは次のような感じです。
クロダイを釣るときとほぼ同じです。
私はミチイトにケミホタルを付属の透明パイプで止めて、探り釣りをします。
壁際を丁寧に探るのがコツで、意外なところに大物が潜んでいることに驚かされます。
少しずつ移動しながら、海底から水面40センチぐらいまでを刻むように探りますと、カサゴ以外にメバルやタケノコメバルやアコウなども釣れます。
カサゴの穴釣り及び探り釣りのタックル
まずは穴釣りでは次のような竿とリールがおすすめです。
穴釣りでおすすめの竿がこちらです。
リールは両軸リールが使いやすいです。
探り釣りの場合は防波堤の近くに根がなく、純粋に防波堤の壁際を海底から浅いタナまで狙うのでしたら、上記の竿でも大丈夫です。
しかし、防波堤周りにも岩場などの根があり、クロダイやアコウなどがよく釣れる場所ですと2・7~3・0メートルぐらいの長さの竿がタメが効いて大物が釣れやすいものです。
クロダイも狙えるこちらがおすすめです。
リールに関しては、探り釣りでも両軸リールが使い慣れると、一番使いやすいと思います。
夜はとにかく軽い仕掛けで狙うこともあり、トラブルが少ない仕掛けとタックルで釣り場に臨みましょう!
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