クロダイ釣りから始まった私の針修行

クロダイ釣り

釣り歴50年以上を超える私が、未だにこだわりを持つというか、結ぶ直前まで迷うのがハリなのです。

 

 

小学生の頃ぐらいまでは、市販のイト付きのハリで海や川や湖沼の魚を釣って遊んでいましたが、中学生の頃になると、自分でハリを結んだほうがいろいろな仕掛けができることから、多少なりともハリにこだわりを持つようになりました。

 

しかし、本格的にハリにこだわりを持つようになったのは、クロダイ釣りの中でも、落とし込み釣りやフカセ釣りと云われるクロダイのヘチ釣りにハマってからなのです。

 

 

ちなみにクロダイをウキを使って、マキエを撒いて釣るウキフカセの時は、もっぱらチヌバリばかり使っていました。

 

今思い出すと、クロダイ釣りにはチヌバリを使うのが当たり前というか、何も自分でも考えずに使っていたような気がします。^^;

 

 

ハリを真剣に考え始めたのは沖の防波堤のクロダイ釣りでボウズを食らって以来から!

私がクロダイのヘチ釣りを始めたのは、横浜の山下橋の渡辺釣具店の渡船で渡る横浜の沖の防波堤からでした。

 

旧白灯台の波止で、親子が短竿で次々にクロダイを釣るのを見て、震えが止まらないほど驚いたことと感動したことがきっかけとなりました。

 

その時の釣り人は、和竿に木ゴマリールと付けており、仕掛けを足で踏んで、手で竿をしゃくって仕掛けを伸ばして、カニを付けたハリを遠くに飛ばして、イトフケだけでアタリを読んでいたんです。

 

その当時の未熟極まりない私にとっては、まるでキツネにつままれたような神業にも思えたのです。

 

それからすぐにタックルを買い揃え、落とし込み釣りに関する本を買って、見よう見マネでやり始めました。

 

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初めての落とし込み釣りの釣果は25センチぐらいのシマダイでした

 

タックルを買い揃え、知識を少し入れた私は、渡辺釣具店でタンクガニと虫エサを購入して、横浜の赤灯台がある防波堤に渡りました。

 

今思えば、何も分からずに、ただ単に中層にエサの付いたハリを垂らしていただけでしたが、いきなり25センチぐらいのシマダイ(イシダイの幼魚)が釣れて、大喜びした記憶があります。

 

それから休みごとに横浜の沖の防波堤に渡り、落とし込み釣りでなんとかクロダイを釣り上げることが出来ていたんです。

 

ですが、横浜の沖の防波堤で私が釣ったクロダイは、34センチが最大でした。^^;

 

出身地の博多で完膚な気ボウズを食らった私

 

もともと福岡出身の私は、4年間仕事で東京の世田谷に住んでいました。

 

その東京に住んでいた4年間に始めたのが、
・クロダイの落とし込み釣り
・ルアーシーバス
でした。

 

地元の福岡市に再び転勤が決まった私は、真っ先にクロダイ釣りのことを計画しました。

 

地元の博多の博多湾にある沖の防波堤は、その当時「クロダイ釣りのメッカ」と呼ばれるほどのクロダイの宝庫で、わざわざ東京や大阪から新幹線や飛行機に乗ってくる釣り人もいると聞いたことがあります。

 

そして博多湾の沖の防波堤で竿を出したのですが、周囲の方が次々にクロダイを釣るのに、私にはアタリすらないのです。(涙)

 

 

 

1回目の釣行は、渡船代とエサ代を使って、博多の釣り人たちが使っているタックルや仕掛けやエサなどを見聞するだけでした。

 

横浜でクロダイを狙う釣り方とは、タックルも仕掛けも、エサも、何もかもがかなり違うことに驚かされました。

 

しかも、その時の釣り人の誰もが、ハリはチヌバリを使っている方が誰一人としていないことにも驚かされました。

 

各人がバラバラで、アブミや伊勢尼、渓流10号、メバルバリ10号・・などを使っていました。

 

タックルも3・6メートルから4・2メートルの長めの竿を使い、目印イトを付けた仕掛けで、関東風の横浜のタックルや仕掛けとかかなり違っていました。

 

結局、初めて博多の沖の防波堤に渡った私の釣果は、完膚なきまでのボウズでした。^^;

 

新たなタックルとハリや仕掛けで臨んだ博多の沖の防波堤

 

博多湾の沖にある防波堤のことを地元の釣り人たちは、沖防と呼びます。

 

また、博多の人たちは、クロダイのことを大きさに応じてメイタ、チヌと呼びます。

 

 

 

メイタとチヌの境界線は、はっきりしておらず、30センチでもチヌと云う釣り人もいれば、38~39センチでもメイタと云う方もいます。

 

当時の博多沖防にいたチヌ釣り名人のマネをした

 

私が良く渡っていたのは、あさひ丸と云う渡船で渡る赤灯台のくずれ付近。

 

このポイントには当時、4月から9月までの半年間で1000枚以上のメイタ~チヌを釣るという名人がおられて、私が付いて回ることが多く、いろいろなことを教わりました。

 

名人のマネをして、4・5メートルの渓流竿にミニクロガイドやUガイドをつけた竿を作ったり、目印イトを自作したり、渓流バリ10号、11号にヒューズを巻き付けてオモリとして釣ったりしました。

 

その方のおかげで、私も沖防に渡れば、最低でも4~5枚のクロダイが釣れるようにもなりました。

 

地元の個人釣具店では、沖防のチヌ釣り名人は渓流バリの10号と11号を使うと教えて下さり、数年間そればかりを疑くことなく使いました。

 

私の針修業が続く理由

 

やがて月日は過ぎゆき、個人店は廃業し、ソーラス条約で良いポイントでは釣りができなくなり、温暖化で魚の種類や個体数も減ったような気がし始めました。

 

沖防へ渡ってクロダイを釣る方も年々減少し、私が通い始めたころの3分の1もいないような気もします。

 

私自身も「取りつかれていたようにクロダイばかりを狙う時代」がとっくに過ぎ去り、シーバスやメバルやカサゴ、タケノコメバルなどを好んでヘチ釣りで狙うようにもなりました。

 

もちろんこれらを狙っている時の外道としてクロダイが良く釣れます。

 

 

なので、
メバルを狙う時の針
シーバスを狙う時の針
カサゴやタケノコメバルを狙う時の針
に関して、いろいろと買い揃えたりして比較検討しています。

 

それだけではなく、
カワハギやサンバソウやウミタナゴなどに関しても同様です。

 

恐らく、博多沖防でクロダイ釣りを始めて以来、これなら完璧!と思う針に30年間出会えてないのです。

 

どのようなハリにも、良い点もあれば悪い点もあります。

 

100発100中と云うこともありません。

 

私がハリにこだわる理由

 

私がハリにこだわるのは、50年以上も釣りをしているのに、未だにバラすことが多いからです。(涙)

 

思ったように、ハリ掛かりしないからなんです。

 

アタリを感じて、一呼吸置いてアワセを入れても掛からなかったり、途中まで掛かってバレたり・・・。

 

自分の未熟さゆえなのですが、だからハリにこだわり続けるのです。

 

 

 

ハリは、タックルや釣りの小物を含めて、唯一魚と直接触れる道具です。

 

だからこそハリの良し悪しは、タックルなどよりの良し悪しよりも、重要であると思っているのです。

 

ハリの選択が不味いと釣れない魚もいます。

 

いい例が、カワハギやサンバソウです。

 

 

釣りで言われる「大バリに大エサ」と云うのも、これが良いときもありますが、そうでないときもあります。

 

だから、未だにハリの選択は迷うのです。

 

竿を出す日や時間帯によって魚の食い気も違いますし、狙う魚の種類によっても、選ぶ針は違って当然です。

 

タックルや他の道具は「足る」を知っているつもりなのですが、ハリだけはこの年になっても「足る」を感じないのです。

 

だから、この年になっても釣りを続けられるのかもしれません。

 

この魚のこのサイズには、このハリが一番良いなどと云うのがすべての魚種で画一化されるのも考えものです。

 

私にとって「ハリの選択」は、釣りができなくなるまで永遠に続く課題だと思っています。

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